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2008年3月 8日 (土)

日本も天才を生み出す風土に

僕は小学生向けの教材を作る仕事をしていて、もうすぐ入社1年になる。

はっきり言って会社でやりたいことがあったわけでもなければ、人生のプロセスの中で今の会社に入る必要があったわけではない。

入社試験を受けて受かったから何となく入社してしまった。

教材を作る者としてどうなのかと自分でも思ってしまうことがある。

もちろん仕事はちゃんとやるし、子供のことを考えて作ってるつもり。

ただやっぱり、遣り甲斐を感じることはできなかった。

 

でもこの前、ちょっとしたことをきっかけに僕がこだわる部分が見えた気がした。

それは、うちの社員と、教材を吟味してくれる方との会議でのこと。

僕がある算数の原稿に意見した。

というのも、その中の問題の1つに別解が認められる問題があったにもかかわらず、それを解答の本に書いていなかったからだ。

「これは別解もあるんじゃないでしょうか。それは認めないのでしょうか」

僕はこう言った。

そもそも僕がそれに気付いたのは、その問題を自分で解いた時に“普通の解答”よりも先に、その別解の方にたどり着いてしまったからだ。

僕はすぐにこれはこちらが出して欲しい答えではないことは分かったが、別解を否定する気にはなれなかった。

というより、問題文や設定から考えてもむしろ正解だった。

しかしうちの社員が神様のように扱っているその吟味者さんは、僕の意見を真っ向から否定した。そして感情的に、こう言った。

「何でもかんでも認めればいいってもんじゃないわよ」

僕は何でも認めてあげたいなどとは一言も言っていない。

ただ、別解にたどり着く子がいるかもしれないこと、そしてその解答は決して否定できないことを説明しただけだった。

先輩方の援護もえられず、2,3回頑張って言い方を変えるなどしたが、論点がかみ合うことはなく、結局“神様”の言う通りになってしまった。

 

ここで僕がこだわったのは「0」の考え方だった。

簡単に問題を紹介すると、「100円玉と50円玉と10円玉と1円玉を合せて17枚出して、412円払いました。それぞれ何枚出したでしょう。」という問題だった。(数値とかは適当です)

普通の答えは、100円玉2枚、50円玉2、10円玉11枚、1円玉2枚。

僕が出した別解は、100円玉3枚、50円玉2枚、10円玉0枚、1円玉12枚。

どちらも合せて17枚で412円なんだ。

ただ神様は、「問題文で『100円玉、50円玉、10円玉、1円玉合せて・・・』と言っているのだから、10円玉が0枚はおかしい。使ってないじゃない。だったら5円玉のことが問題文に入ってないのもおかしいでしょ」と言った。

それはそれで理解できる。

ただ、僕の意見を否定するものではない。

僕は、100歩譲って「全部使って」という言葉を問題文から読み取ったとしても、別解は存在し得ると思っていたから。

神様が「10円玉0枚はおかしい」と言った背景には、「0」という数字を「ない」という意味で捉えていたからだと思う。

一方僕は「0」を、「0がある」と捉えていた。

つまりこの問題においては、「10円玉を0枚使った」と発想したわけだ。

3+0=3の足し算を習っている子ども達がこの発想を持たないという保障はない。

 

僕は、もしこの発想をする子がいるなら大事にしたいと思ったんだ。

いわゆる普通の答えではなく、0枚を合せて17枚。

もし7,8歳の子どもがこの発想をするなら認めたいと思ったんだ。

答えが1つしかない場合も算数には多いけど、別の解答があり得る場合、そしてそれが100%間違いでない限り、僕は認めるべきだと思う。

何かの試験ってわけでもないんだし。

もし別解の方にたどり着いた子がいたとして、解答の本を見て自分の答えが間違いだと知ったらどうだろうか。

「いや、僕は間違っていない」と思えるだろうか?

思えるならそれでいい。

でもそうじゃない子も多いと思う。

「そっか。これは10円玉が0枚だからダメなんだ・・・」

 

僕はみんなが同じ考えじゃなきゃダメだなんて微塵も思わないし、むしろ人と同じ考えなんてするなと思う派だ。

みんなと同じだと、みんなと同じことしかできない。

つまり、集団から抜きん出ることもできなければ、現在あるものを変えることもできない。

だから僕は、人と違う考え方をする人を大事にしたい。

子どもの中でそういう子がいるなら認めてあげたいんだ。

“みんなと同じに矯正”はいらない!

天才の芽を摘むな!

 

僕の教材作りのこだわりは決まった。

僕ごときが作る教材で天才を作ることはできない。いや、ていうか天才は作るものではない。

天才はいるし、本人が勝手になる。

だからせめて僕は、その芽を摘むことがないようにしたいんだ。

それが僕の仕事へのこだわり!

 

Photo  

 

 

 

 

 

 

 

★★ 本日の英語 ★★

I'm not your robot or your slave

MXPX「MIDDLENAME」(アルバム「TEN YEARS AND RUNNING」)より

 

あと、あの“神様”にいかに反抗するかってのも僕の楽しみになりつつある。

ふふふ・・・。

 

 

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