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2009年8月 3日 (月)

足立力也『平和ってなんだろう 「軍隊をすてた国」コスタリカから考える』

を読んだ。

とても面白かった。軍隊を捨てた国とはどんなところなのだろうかと思って手に取った本。コスタリカは決して、平和で満ち溢れた国ではないようだったけれど、とても興味深いことがたくさん書かれていた。「システムや政策ばかりが整ってもダメだ。大事なのは価値観や文化だ」というメッセージを僕は受け取ったつもりだ。

「こういう問題があるからこういう法律を作ります」

世界はどんどんどんどん“ルール”で溢れていく。ルールが必要なのは分かるけど、ルールが世界を変えるんじゃない。世界を変えるのは人なのだ。改めてそう思った。

 

あと、「そこそこ“が”いい」という価値観がこの本では多く紹介されていた。観光が基幹産業だが、大きな資金を入れたりはしない。そんなことをするとマフィアが入ってきて一緒に麻薬が入ってくる。だからそこそこ“が”いいのだ、と。目先の利益ばかりを追い求めている日本人なんかよりもよっぽど長期的ビジョンを持っている。

 

軍事的な面ではコスタリカは、1983年(僕が生まれた年じゃないか!!)に「積極的永世非武装中立宣言」を発表したらしい。これは、“ずっと軍備を持たないし、誰かと誰かが争っていた場合にはどちらにも味方しないが、仲介者としては積極的に介入する“という宣言のようだ。

なんて素晴らしいんだ、コスタリカ。すぐにアメリカの言いなりになってしまうどこぞの国とは違うな。ちなみにアメリカがイラク侵攻を始めたときに、当時のコスタリカ大統領はそれを支持して国民から猛反発を受けたらしい。国民にしっかり意思があるのだ。政治家だけが勝手に国の方向を決めているどこぞの国とは違うな。もちろんそれは国民(政治家を含む)全員のせいなのだが。

 

他にも興味深いことがたくさん書かれていた。アメリカとかヨーロッパばかりをお手本にするのではなく、こういう国を参考にしても、たまにはいいのではないだろうか。

 

日本のようなパターンを、私は「消極的平和」と名づけている。これは、平和の反対(仮にここでは「暴力」という言葉で定義する)に反対するという意味だ。暴力がなければ平和だというのは、確かにひとつの平和の定義たりうる。ただし、それだけでは平和の本質そのものを言い表すことは難しい。なぜなら、それは「「平和の反対」の反対」という意味でしかなく、「平和」そのものを直接的に表現していないからだ。

~足立力也『平和ってなんだろう 「軍隊をすてた国」コスタリカから考える』より~

 

平和ってなんだろう―「軍隊をすてた国」コスタリカから考える (岩波ジュニア新書) Book 平和ってなんだろう―「軍隊をすてた国」コスタリカから考える (岩波ジュニア新書)

著者:足立 力也
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僕たちも自分たちなりの平和を語れるようにならなきゃいけないなと、思った。もちろんそれはコスタリカとは違う価値観でいい。日本には日本の地理と文化と歴史がある。コスタリカとは違う。でもそれは僕たちが平和を真に追求しない理由にはならない。

追求するためには道標が必要だ。道標とはつまり、理想だ。理想の上に立って、平和を語ろうじゃないか。

でもその前に考えなきゃ。

 

平和ってなんだろう。

 

Photo

 

 

 

 

 

 

ではまた。

 

 

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