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2009年10月19日 (月)

伊坂幸太郎『重力ピエロ』(再読)

この、日本一かっこいい小説をもう一度読んでみた。まったく色褪せることなく、相変わらずかっこいい小説のままだった。

泉水と春は本当にかっこいい兄弟だ。春は兄である泉水のことが大好きだけど、尊敬みたいな感情は持っていないのではないだろうか。僕には二人は、とても対等な関係にみえる。僕は「対等」という言葉が好きだ。とても気持ちがいい言葉だ。でも春は泉水に頼っている。とても深く。そして信頼している。ある意味では、甘えているようにも見える。一方泉水は、あらゆる面において弟である春に引け目を感じている。でも泉水は、そういうのも全部ひっくるめて、自分の弟として春を受け入れている。血の繋がりがないことを知っても、それは変わらない。兄ってのはこうあるべきなんだな、と思う。弟や妹を受け入れるのだ。どんなに優秀でも、どんなにダメダメでも。

 

では折り目のページを紹介。

 

「自信に根拠があるのって卑怯な気がしませんか?」

~伊坂幸太郎『重力ピエロ』より~

 

ここを読んで僕は、確かに、と思った。自信に根拠があったら卑怯だ、と思った。というよりも、それはもう自信じゃないんじゃないか。「自」らを「信」じるで「自信」。でも根拠がある自信っていうものについては、もはやそこで信じているものは自分ではなく、「根拠」の方なのではないだろうか。そんなような気がするから、自信に根拠があるのはダメだ。根拠のない自信に満ち溢れている中学生の方が健全で、自然だ。

ただ僕は知っている。嫌というほど知っている。人は年を取ると、理由と根拠がなければ生きていけなくなるのだ。自分の脚だけでは立てないから、杖をつく。そんな感じ。でも杖をついている自分を否定するのはかっこ悪いから、杖をついていない健全な青年を、子供だの、ガキだのと言って馬鹿にするのだ。そんなのに負けちゃダメだ。

青年よ、根拠のない自信を抱け。

 

 

ではまた。

 

 

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