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2009年10月17日 (土)

三崎亜記『となり町戦争』

を読んだ。

 

なんというか微妙な小説だった。微妙というのも、設定などの掴みの部分は最高だったと思うんだけど、エンディングにしまりがないというか、面白くなかった。

この小説は、まずタイトルと表紙が気に入り、裏表紙のあらすじ的なものを読んでも楽しそうだったので、初めて読む作家さんだったけど、買ってみた。

タイトルでもちょっと想像ができるかもしれないけれど、となり町と戦争をするお話だ。この設定は面白い。しかも戦争を、「事業」として行っている。行政のマニュアル気質なとこなども含めて風刺たっぷりに描いている。掴みはOKだった。実に面白そうだと思った。捉えどころがとてもいい、と思った。

エンディングについて語るとネタばれになってしまうので言及しないが、まぁガッカリした。

でもまぁ折り目をつけたページがいくつかあったので1つ紹介。

 

僕たちは、自覚のないままに、まわりまわって誰かの血の上に安住し、誰かの死の上に地歩を築いているのだ。

~三崎亜記『となり町戦争』より~

 

これは僕は会社員になってからよく考えるようになった。僕は生活には困っていない。それどころか大満足しているけど、僕が必要以上に満足することで誰かを困らせているんじゃないか、とか。人を幸せにしたい、という想いでやっている仕事が、その対象でない人にとっての不幸せを生み出してはいないだろうか、とか。

何でもそうだと思うけど、物事を1つの視点からのみ捉えるのは、とても怖い。知らないうちに、誰かを傷つけてしまうかもしれない。

同じ傷つけるなら、せめてそれを自覚している自分でありたい。もちろんできるなら誰も傷つけたくないが、どうやら世界は複雑すぎてそれは難しそうだ。

 

【地歩<ちほ>】

自己のいる地位。活動する上での立場。立脚地。位置。「確乎たる―を占める」

~広辞苑より~

 

 

へ~。

 

 

ではまた。

 

 

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