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2010年1月23日 (土)

概念的21階

例えばビルの21階に勤めている男が毎日毎日、エレベーターを使って21階まで上り下りするとする。さらに彼は、一度も階段で21階まで行ったこともなく、逆に21階から1階まで降りたことがないとする。

そうした場合、彼にとっての21階は、本当に21階なのだろうか。彼は一度も、2階も3階も4階も、見たことがない。だから彼が思っている21階が、本当に地上から21番目のフロアであるということは、実は分からないのだ。確かに21階が存在していることはビルの外側から見れば分かることだが、自分がいる21階を外から見ることはできない。ただエレベーターが表示しているということで、21階は21階になるのだ。

それに、もしそれが正確に地上から21番目のフロアという意味での21階だとしても、実はそれはとてつもなくどうでもいいことなのだ。彼にとっての21階は、ある意味では1階だし、ある意味では2階だし、またある意味では21階でもあり、1021階でもあるのだ。

エレベーターに乗って降りるというときに視界の中で何が行われるかといえば結局、ただドアが閉まってフロア表示の数字が変わって、ドアがまた開く、というだけだからだ。そこが実際に何階かは、全然関係がないのだ。もしかしたらエレベーターは全くもって上下していないかもしれないし、あるいは横にスライドしている可能性だってあるわけだ。あるいはタイムスリップしているかもしれないし、パラレルワールドへ飛んでいるかもしれない。

世の中には色々な形式のエレベーターがあるが、こういった可能性が否定できないエレベーターの場合、例えば21階は、おそろしいほど概念的だ。

世界は実際と概念が入り混じっているということか。

 

 

そう考えると、エレベーターというのは何と恐ろしい乗り物か。

何か『世にも奇妙な物語』のネタにありそうな話だな、これは。

 

 

ではまた。

 

 

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