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2010年2月 8日 (月)

心を動かすいい人。人を動かす悪い人。

今日は10時から14時半までほとんど会議だったので、昼休みが15時~16時になってしまいました。こうなると昼休みを取らなかったり、ご飯だけ買ってきて席で食べるような人が多いように思いますが、僕は労働基準法を大事にしたい人間なので、休憩はしっかり取ることにしています。

ですから今日も、文庫本を一冊持って、とあるファーストフード店に昼食を食べに行きました。

そこでのやり取りで、ちょっと頭を過ぎったことがあったので書きます。

 

おそらく昼のラッシュを過ぎた後だったからでしょう。僕が注文したメニューにストックがなく、10分くらいかかると言われました。別に僕は急いでいたわけではないので、「いいですよ」と言って席に着きました。本を読みながらジュースを飲んでいると、店員さんが本当に10分後に頼んだものを届けてくれました。その際、「お待たせして本当に申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げました。

僕は一言、「ありがとうございます」と言って受け取りましたが、ふと思ったことは、「なんでたったの10分程度でこんなに謝られなければならないのだ。そして一体この謝罪は、誰が望んだ謝罪なのだ」ということでした。そして直後に、「いや、これは謝罪なんかではない。マニュアル的行動だ。マニュアル通りに誠実に行動した結果だ」と思い直しました。

そして次に、「じゃあなんでそんなマニュアルができた?こんな誰も幸せにしないマニュアルを」と思ったのです。

僕が考えるに、この手のマニュアルはクレーム対策なのだと思います。文句を言われる前に謝る、ということです。ではなぜそのようなマニュアルができたかというと、商品が来るのが遅いというクレームをつけた客がいたからでしょう。

クレーマーが新しいマニュアルを作ったのです。

 

ここで僕は思いました。

こういうことはもしかしたら世界に溢れているのではないか、と。

世界に「いい人」はたくさんいますが、彼らは人の心を動かすことはできても、それだけで終わってしまうことが多い気がします。時代を作ったり、新しいルールを作ったりということは、それほどない気がします。

ところが「悪い人」は、人の心は動かしませんが、人自体を動かしているような気がします。(ここでは「いい人とは・・・」とか、「悪い人とは・・・」と言った話はしません。前に「いわゆる」という言葉をつけて読んでいただけると幸いです。)

前者の例としてロックバンド、後者の例として政治家を挙げると分かりやすいのではないでしょうか。

 

僕が好きな作家、伊坂幸太郎の作品に『陽気なギャングが地球を回す』という小説があります。

このタイトルは、「なければならない犯罪もある」というような意味だったと思いますが、それとは別に、極めて実際的な意味で、悪い人が世界を動かしているのだと、遅い昼休みに思いました。

 

 

ではまた。

 

 

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