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2010年2月27日 (土)

説教が効果を発揮する条件

Vs2010 説教は、するのもされるのもあまり気持ちのいいものではありませんね。

でも何で説教が存在するかというと、必要だからですね。

それはつまり、教育という側面においてのみ説教は効果的であり、存在意義があるということです。

だから説教には、効果が付き纏わなければなりません。

 

ではいつも説教は効果的でしょうか。

違いますね。何も生みださない説教、山のようにありますね。

例えばミスをしたA社員を呼び出して、「お前はいつも注意散漫なんだよ!もっと慎重にやれ!」などと説教したところで、きっと何も変わりませんね。いやむしろ、上司に怯えて余計に生産性が落ちる可能性すらありますね。

逆効果の説教もある以上、説教とは状況を見極めて、正確に行わなければなりません。

 

では説教が効果を生み出すのはどういう時なのでしょうか。

一つは、説教される人(「被説教者」とでもしておきましょうか)が、確実に悪いことをしていることです。悪いことなどとは実に抽象的な言葉ですが、僕の語彙力の欠如によるものなので許してください。犯罪とか仕事上のミスとか、そういった類のことを犯した人間と思ってください。もし被説教者が悪いことをしていなければ、説教は何も効果を生み出さないし、被説教者からすれば、「は?何でそんなこと言われなきゃいけないの?」とか「俺やってねぇし!」みたいなことになって、むしろ反感を買ってしまい、損こそすれど、誰も得はしません。

あるいは、被説教者が悪いことをしていても、それを自覚していない、あるいはできていなくても説教は効果を生み出せません。そのためにはまず、被説教者に、被説教者の犯した悪いことについて自覚させる必要があります。それが叶った時に限り、その後の説教が効果を生む可能性を持ちます。スカートめくりをした少年にはまず、「スカートめくりは、女の子が嫌がるから悪いことなんだよ」と教えなければならないのです。「そうなんだ。分った」と少年が悟ってから、「分ったかよ、このクソガキが!分ったら二度とするんじゃねぇぞ!」と説教しなければならないわけですね。えー、今のは説教ではありませんね。

 

以上のように、とりあえず説教というものを発生させる条件としては、被説教者が悪いことをしており、それを悪いこととして自覚していることが必要ということです。

 

ではこの条件が整っていれば説教は必ず効果を生み出すでしょうか。

違いますね。全然違いますね。今と12年前のモーニング娘。くらい違いますね。

ここからは、効果を生み出す条件というよりも、効果を生み出す場合というもので考えてみたいと思います。

 

まず一つ目。

説教者が、被説教者の犯した悪いことに対して、論理的に説教できている場合です。「あなたがやったことは×××という悪影響を及ぼす。好影響を及ぼすことは全くない。だから改善する必要がある。改善するには、○○○することが必要だ。そうすると、△△△というように状況は好転する。なお、改善に伴うあなたの負担は●●●だが、メリットと比較した場合に、その負担は大きいとは言えない」というような感じだと思います。こんな言い方されたら腹立ちますが。論理的というのは、相手の理解のプロセスに立って説明するというようなことです。一方的に価値観を押し付けても相手には理解できませんし、ましてや感情で押し切るなんて愚の骨頂です。人間が言葉を覚えたメリットの一つです。被説教者は相手の言っていることが理解しやすいので、改善の行動も生まれやすいと想像できます。

 

二つ目。

被説教者が説教者に大きな信頼を寄せている場合です。説教の中にはどうしても論理的にできないものもあると思います。ルールとか文化とか、そういったことの違反に対する説教がそうなりがちです。でも説教をしなければならないことはあります。小さい子どもへの説教なんて、ほとんどがそうなのではないでしょうか。彼らのなんでなんで攻撃に論理で答えてたら、気が付けば地球は氷河期に突入していることでしょう。そういったとき効果的な説教を生み出すためには、被説教者が「この人がこう言うのだからそうなのだろう」と思えることではないかと思います。ここは論理ではありません。「俺の経験上では×××だから、○○○した方がいいぞ」「分りました!」という感じ。「ダメなものはダメ!」「はいっ!」という感じ。なんかアホっぽいですが、確実に存在し得る説教の形だと思います。

 

三つ目。

制裁を伴う場合。・・・これを説教というのかどうかは議論の余地がありますが、実際に「説教」と認識されているものの中には、制裁に効果を生み出させているものもあるでしょう。「次ミスったらクビだぞ!」とか、「次やったらお菓子抜きだからね!」という感じです。もう脅しですね。あ、でも心理的制裁というのもありそうです。「こんなこともできないの?今年入った新人はもうできるわよ」みたいな侮辱により、その後の改善を強制させるような場合。これを心理的制裁と言っていいのか・・・。でも侮辱は一種の制裁のような気がするのでこう分類してみましょう。

 

さて、これ以上に効果的な説教を生み出す場合はあるのでしょうか。

もう僕には思いつきません。ていうか飽きました。

 

納得のいかない説教はなくなりません。どうしても存在してしまいます。なぜなら人間は完璧ではないからです。なんだそれ。

本当は納得のいかない説教に思い切り反発できればいいのですが、そんな説教にもいちいちへこんだりしてしまうので、それを思うと、僕はそういう説教者にはなりたくないのです。死んでもなりたくないのです。

だからちまちまと考えてみた次第です。

 

そう思うと、僕のROONEYSにおけるリーダーシップスタイルの変化にも関係がしているような気がしました。

説教なんて偉そうなものではありませんが、初期の頃(7年半前くらい)には、メンバーにフットサルのこととか、組織運営のことであれこれと、感情も大いに混じえて喚き散らしていました。それでも何とか存続できていたのは、人数が少なかったこともあり、また、付き合いが長い(それこそ高校のテニス部時代に僕が部長だった頃からの)メンバーもいたから、つまりは多少なりとも信頼されていたから成り立っていたのだと思います。

そして今僕があまりそういう風にしないのは、かつてのそれが通用しなくなったからです。大げさに言えば、初対面の相手に説教したところでどんな効果も生み出せないということです。例えばルールについての説教なら初対面の人にもできますが、ROONEYSの理念とかフットサルの戦術のようなことについては論理ではなかなか難しいところがあるので、「信頼」が必要になるのです。

僕は大学時代、リーダーシップスタイルは、メンバーの成熟度によって変化させるべきということを考え(これを主張している学者はもちろんいます。僕のオリジナルなんかじゃないです)、そしてメンバーの成熟度は組織への愛着度と相関関係にあり、さらに愛着度は所属年数と相関関係にある、というようなことを実体験を入れ込みながら卒論に書きました。そして今、きっとこれは、リーダーへの信頼関係とも相関のあるものだと思い至りました。僕の卒論はなんて活用できるものなのでしょう。当時の僕の悩みを解き、そして今、クソ26歳になった僕のクソみたいな悩みを解こうとしています。話が反れました。僕の卒論の素晴らしさはどうでもいいんです。

信頼と説教の話です。

特にROONEYSのような非営利組織においては、フォロアーのリーダーに対する信頼度のようなものは、けっこう気を使った方がいいのだと思います。でないと、説教に限らず、効果的なコミュニケーションはできないと思います。

 

なるほど、自分で書いてて勉強になりました。

会社員になってよかったことはこういうことです。

会社員にならなければできなかった体験ができ、それらの体験を違う場合に当てはめて疑似体験することで、これからの人生に還元できます。僕でいえばROONEYSとかに。

ビバ、サラリーマン。お給料をありがとう。

 

 

またあれこれ書きましたが、とにかく気をつけた方がいいのは、どんなものにも逆があるということ。メリットとデメリット。作用と反作用。あんことうんこ。

作用と反作用のように、説教においては効果と逆効果が必ず同時に存在するわけではないと思いますが、効果が生まれずに逆効果が生まれる可能性はあるということです。

特に説教は、実に心理的で繊細で相互性の高いものだと思うので、些細なことで順と逆が入れ替わってしまうのだと思います。

 

【説教<せっきょう>】

①宗教の教義・趣旨を説き聞かせること。教理を説いて人を導くこと。「牧師の―」

②訓戒すること。また、堅苦しい教訓的な話。「先生に―される」

~広辞苑より~

 

 

最後に、説教をただ単に「怒ること」と考えている人へ。

「お前はすでに逆効果を生み出している」

 

Photo  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ~。

「効果」を「良いこと」という意味で使ってしまっている・・・。うんこだ。

何でこんなうんこうんこ言うかっていうと、お腹が痛いからなの。

 

 

ではまた。

 

 

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