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2010年4月22日 (木)

村上春樹『1Q84 BOOK 3<10月-12月>』

を読みました。

村上春樹は本当はいないのに。

 

1Q84の3巻です。これで完結なのか・・・?という感じでしたが、かなり面白かったです。とにかく続きが読みたくなり、読み始めてから読み終わるまで、とてもスムーズに読み進められました。

BOOK 2の感想について以前僕は、この小説はハッピーエンドであってほしい、というようなことを書いたと思います。記憶は時に、ていうか度々、頻繁に僕を裏切りますが、この記憶は正しいのではないかと思います。調べろよって感じでしょうが、それは面倒なので記憶に頼らせていただきます。

とにかく、ハッピーで良かった。これは愛の小説です。

正解じゃないかもしれません。村上春樹はそんなつもりで書いたんじゃないかもしれません。でもそんなことはどうでもいいです。僕は、作者がどんなつもりで書いたのかという“正解”にはまったく興味がないのです。道端に落ちている犬のウンコの方がまだ興味があります。なので僕は勝手に語りますが、これは超が付く純愛の話です。だから僕はハッピーエンドを望んだんだと思います。

真剣に、誠実に人を愛する人が、そしてそれを手に入れられない人が、いつまでもそれを手に入れられないなんて、悲しすぎるじゃないですか。

だからこの物語は、絶対にハッピーエンドでなければならなかったのです。

そして実際に、この物語はハッピーエンドになった。

今のところ。

これに続きがなければ。BOOK 4がなければ。

ありそう。

もしかしたらネット検索すれば噂や公式発表が出てくるかもしれませんが、それはよしときます。続きが出れば絶対買うし、出なければ絶対買わない。

それだけですから。

いずれにせよ、僕は満足ですから。

『1Q84』は、村上春樹の中で一番好きな作品となりました。

『ダンス・ダンス・ダンス』越えです。

 

では最後に、いつものように気に入ったところを紹介します。

 

「(前略)苦痛というのは簡単に一般化できるものじゃないんだ。個々の苦痛には個々の特性がある。トルストイの有名な一節を少し言い換えさせてもらえば、快楽というのはだいたいどれも似たようなものだが、苦痛にはひとつひとつ微妙な差違がある。(後略)」

~村上春樹『1Q84 BOOK 3<10月-12月>』より~

 

これはなるほど、と思いました。思い返して見ると、喜びを共有したことは何度もあったけど、苦痛を感じているときはいつも一人のような気がします。同じ苦痛の境遇にいる相手がいても、愚痴を言い合ったりするなど、実際にそれを声に出して言語化でもしない限り、苦痛の共有ってできていないような気がします。実に感覚的な話ですが。

だからこそ人は、自分の味わった苦痛を人にも味わわせたくなるのかもしれません。自分の苦痛は自分にしか分からないから、だからお前も味わってみろ、と。

おっかないですね。

だったらもう、世界平和への道は一つしかないです。これから誰も、苦痛を経験しないことです。

・・・あ、何か危ない宗教みたいだ。やめよ。

 

 

1Q84 BOOK 3 Book 1Q84 BOOK 3

著者:村上春樹
販売元:新潮社
発売日:2010/04/16
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ではまた。

 

 

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