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2010年4月 6日 (火)

湯浅誠『反貧困 ―「すべり台社会」からの脱出』

を読みました。

 

新書です。内容はタイトルから想像してください。

たくさんの困っている人が紹介されていました。「貧乏」ではありません。「貧困」です。

ただお金がなくて困っているだけでなく、病気だとか怪我だとか学歴だとかで働けないなど、お金もないし助けもないし、もう自分ではどうにもできないような人が日本にもたくさんいることを知ることが出来ます。

僕は特に、「貧困は自己責任だ」という意見に対する批判に共感できました。なるほど、と思ったところを紹介します。

 

なぜ貧困が「あってはならない」のか。それは貧困状態にある人たちが「保護に値する」かわいそうで、立派な人たちだからではない。貧困状態にまで追い込まれた人たちの中には、立派な人もいれば、立派でない人もいる。それは、資産家の中に立派な人もいれば、唾棄すべき人間もいるのと同じだ。立派でもなく、かわいくもない人たちは「保護に値しない」のなら、それはもう人権ではない。生を値踏みすべきではない。貧困が「あってはならない」のは、それが社会自身の弱体化の証だからに他ならない。

~湯浅誠『反貧困 ―「すべり台社会」からの脱出』より~

 

僕はこの考え方、目から鱗でした。貧困問題についてはいつも、「あの人たちは仕方がなくああなってしまったんだ。かわいそうだから助けるんだ」みたいに考えていました。「貧困がある社会は弱いから駄目なんだ」と考えたことは一度もありませんでした。もし国民全員がこのように考えることができれば、誰もが貧困問題の当事者になることができ、解決のスピードは圧倒的に早まると思います。

例えばホームレスの中には、自ら望んでそれをやっている人もいると聞きますが、実はそれすらも許してはならないのです。そこを許すと、ホームレスは全部が自己責任ということになってしまい、大半の、本当に貧困ゆえにホームレスをやっている人が救われなくなるのです。

貧困のある社会は嫌だ!かっこわるい!だから貧困をなくすのだ!!

かわいそうとかそういうことじゃなくて、自分の生きてる社会がそんなかっこ悪い社会であってなるものか!

そういうモチベーションを持てればいいなぁと思います。

 

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貧困問題は、貧困でない誰かが取り組まないといけないから解決が難しいのだと思います。当事者たちはその日の暮らしでいっぱいいっぱいなので、社会問題を解決するなんてパワーはまずないと思うのです。

僕も何か力になれればいいのですが。貧困とは遠いところにいる僕だからこそ。

結婚もしてないし彼女すらいないし、ていうか友達すら少なくてかなり自由な僕だからこそ。

ある意味貧困な俺アーメン。

 

 

ではまた。

 

 

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