« 2011年1月 | トップページ | 2011年3月 »

2011年2月

2011年2月25日 (金)

おじいさんとおばちゃんとデブと僕の偏見

これは牛丼屋で飯を食っていて思わずニヤけた話だ。


僕が焼き肉定食を食べていると、隣に警備会社の制服を着たおじいさんが座った。

そこへ中年女性の店員がやってきて、おじいさんは彼女に食券を渡した。
そのとき、「あれ?今日おばちゃんいないの?」とおじいさんが言った。

すると店員は「おばちゃんはきょ……もう一人のおばちゃんは今日お休みなの。だからこっちのおばちゃんがいます」と言った。
実に微笑ましいやり取りだったが、どうしても可笑しかった。

おじいさんが明らかに年下の女性を「おばちゃん」と言うことが。

おじいさんが中年女性のことを「お姉さん」というなら分かる。それはおじいさんの歳から見たら若いという、謂わば相対的お姉さんだと理解できるからだ。

しかしおじいさんが中年女性に対して「おばちゃん」というのはどうなんだろう。
まぁ間違ってはないと思うが、呼称というのは主体によって変わるべきものだから、やはりおかしい。まるでお父さんが呼ぶのを倣ってお母さんを下の名前で呼ぶようになってしまう子どもみたいだ。子どもは呼称が主体によって変わることを理解できないからそっくりそのまま真似てしまいそうなるんだろうが、それと同じことをこのおじいさんがしているのかと思うとつい笑ってしまった。

もちろんあのおじいさんが赤ちゃん並みに知能が未発達であるとか思ったわけじゃない。ただこのあたりも含めて、とても微笑ましかった。

話はまだちょっと続く。

おじいさんに続いてまた客が入ってきた。僕の背後だったから最初姿は見えなかったが、その客がどうやらおじいさんに話し掛けた。
「こっちでしたか」

おじいさんは、「ああ。みんなはラーメン屋に行ったよ」と返した。
僕は、「俺は誘われなかったからこっちに来た。君はあっち行かなくていいの?」という、そこにはなかった言葉を想像してしまい何となく寂しく思った。

この新たな客も同じ想像をしたのか、「あそこ油キツいから」と言った。
何だか知らんけど僕はすごく嬉しくなって最後の焼き肉を平らげた。

そしてその新たな客が席に座った。僕は彼の姿を見ることができた。


デブだった。


デブが油キツいラーメン嫌いなわけないだろうと、体の85%が偏見で出来ている僕は思い、このイカしたデブとオチャメなおじいさんの会話がさらに微笑ましく感じられてニヤついた。

たまにはイヤホン外して他人の会話を盗み聞くのも悪くない。


ではまた。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

いきなり春

いやー暖かい。何かすっかり春だねぇ。出会いと別れの季節ですよ。
実際会社では、続々と4月付けの異動が内示されているらしい。
僕はたぶん異動しないだろうな。したばかりだもの。もし異動させられたら一旦めっちゃ荒れるだろうな。


異動のせいもあり、去年のこの時期はドキドキワクワクしてたんだろうな。

今年はそれはないけど、春は楽しみだ。花見がしたい。散歩しながらビール飲みたい!


しかしちょっと歩いたら汗ばんできた。


あーきっと、春が夏に変わるのあっと言う間なんだろうな。


まぁ夏は夏でいいけど。キャンプ行きたい。裸でビール飲みたい!

あー暑い暑い。


ではまた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月23日 (水)

聖域ってわけじゃないけど

領域ってのはあるんだなって思った。

たまに、全く自分の領域の事ではないのに口を出したり批判したりするけど、場合によってはそれは実に愚かな行為になる。

プロは毎日自分の領域の事を考え、時に考えるまでもなく仕事する。そこに、金を払ってるだとか単純に言いたがりというだけで領域外の人間が口を出すのはどうも、どうもだ。どうも過ぎてどうもとしか言えない。

自分の領域ってのはやっぱり特別で、そんな簡単に振り込んではいけないんだと思う。

あくまで自分の領域として入っていくならまだいいが、明らかに外から言うのは違うんだろうな。


と思った。


とにかく、プロはスゲーからその領域に簡単に踏み込まない方がいいという話だ。

ではまた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月20日 (日)

大切ってやつ

大切なことって見極めるのが難しい。

かつて大切だったものが今も大切なのかっていう問題が、部屋を整理しているとたくさん転がっている。

そこで思った。

 

大切って何だ。

 

大きいに切るで大切。一体どういう意味なんだ。

大きく切る?大変切ない?語源が全然想像できない。

似た言葉に「大事」ってのがあるけど、こっちは大きな事っていうことで、意味と何となくつなげて想像することができるけど、「大切」は似ている意味なのに分からない。ということはそもそも似た意味じゃないのか・・・?

手元に電子辞書がないのでネットで調べてみた。

するとどうやら意味は「大事」と同じで、重要なこととかそういう感じだった。「大いに切迫する」というところから「大切」になったらしい。

 

なるほど。そう考えるとちょっと分かりやすいな。「大切」はある程度「切迫」を伴うものと考えればいい。だからかつて大切だったものは当然、今は大切じゃないということになる。大事かもしれないが、大切じゃない。そう考えると大切なものってかなり限られてくる気がするな。ただ今度は切迫って何だって話が出てくるな。でもそれはもういいな。放っておいたら失われてしまうものとか、絶えず変わっていくものとか、そういう感じで考えておけばいいだろ。

うーん。

こりゃ大切なものは本当に大切にしなきゃいけないな。

 

でもそんなこと考えてたら部屋の整理できないわ。

おし、気づかなかったことにしよう。

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

暇人セックス

今新宿で飲んだ帰りの、中央線の電車の中でブログを書いている。

大学生らしき酔っ払いが4人、目の前にいる。女の二人はとろ〜んとした目でごく一般的な男の子にベタベタしている。

あー、なるほど。やっぱ余計な時間があるほど結婚率、出生率は上がるんだろうなと思った。
時間があれば人はパートナーを見つけて遺伝子を残そうとするんだろう。
こりゃイカサマのGDPで中国に抜かれたことなんて関係ないね!あんなんで経済状態を計れるなんて思うなクソ野郎ども!

経済なんてよく分からないものはクソだぜ!俺ら自身が幸せを感じられなくて何が幸せか!

よし、酔っ払いはさっさと寝ることにしよう。


ではまた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月18日 (金)

暴風雨→暴風快晴→暴風月夜

今日は何だか凄い天気だった。

朝は強い風の中ドシャ降りの雨。今日は6時過ぎに家を出て会社へ行ったんだけど、バスに乗り込むまでに膝から下はビショビショになってたほどだった。

でもそんな雨もたぶん9時くらいには止んでたんだろうな。まったく、よりによってこんな日に早い時間に会社へ行かなければならなかったなんて、悲劇だよ。会社へ行くまでに何回帰ろうかと思ったことか。きっとこんな雨の日は会社は休みに決まってると、何度思ったことか。それで7時15分くらいに会社に着いてフロアに上がったらもう一人いたから嫌になるよね。

ただ昼間は、風こそ強く吹いていたけど、晴れてて気持ちが良かったね。

あと夜もね。夜にはめちゃくちゃ寒くなってたけど、凄い晴れててしかも月がきれいだったから寒さも悪くなかった。雨が塵を洗い流して、風が雲を吹き飛ばして、空がすっかりキレイになったんだ。そしてたまたまそれなりに大きな月。うん、実に気持ちがいい夜だ。ただきっとキレイになった空へ地表の熱が夜の間にガンガン放出されていくから明日の朝は寒いんだろうな。

まぁいいか。明日は休み。別にわざわざ寒い朝に起きる必要はない。たんまり寝たろ。どうも体調が良くならないからな。今日もマスクなしで行ったら夜めっちゃ会社で咳出て気まずかったし。この咳だけが治らない風邪は一体何なんだ。

 

そういえば入社して早々にもこんな症状になったな。あの時はストレスで喉が敏感になり、ちょっとした乾燥とか埃でも咳が出てたらしいけど、もしかして今もそれか!?風邪じゃないのか!?

いやでも、インフルエンザにかかってからの咳だからな~・・・。たぶん風邪だよな。それともあれか、インフルエンザにかかったことで実はめちゃくちゃストレス溜めてたのかな。まぁ知らねーけど。

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月17日 (木)

さよならだってばよ

今日は有給休暇を取り、買い物に行ったり部屋の整理をしたりした。

部屋の整理の一環として、いらないマンガを売ってきた。ちょっと前にも『ブラックジャックによろしく』とか『PLUTO』などを売ったが、今日はとうとう『NARUTO』を売った。はっきり言ってだんだんつまらなくなってきてこれ以上集める気はなかったから売ってやった。さよならナルト。めちゃくちゃ安く買い取られた。全部で1000円ちょっと・・・。

そして前売った時にもらった450円の割引券と、今回もらった50円の割引券を使って、池井戸潤と垣根良介の文庫を1冊ずつ買った。ただ今は『坂の上の雲』を読み始めたので、しばらくは読めないだろう。だってあれ、8巻もあるんだから!!

 

さらにロフトの整理をしていると、大学の卒論が出てきた。これはなかなか思い入れのあるものだからもちろん捨てなかった。「地域スポーツクラブにおけるリーダーシップと後継者育成に関する研究」。まだタイトル完璧に覚えてるぜい。当時の僕の悩みをそのまま卒論にした愉快な研究だ。

先生にチェックしてもらっていた段階の卒論も残っていて見てみると、当時の先生の大変さが想像できた。当時は何とも思っていなかったが、今思えばあれだけの文章量を、しかも十数人もの卒論をチェックするなんて、並大抵のことではない。僕はそれほど大きなフィードバックをもらわずに進めた気がするが、他の人にはもう付きっきりレベルの人もいたから先生の苦労は半端なものじゃなかったんだろう・・・。今仕事であれだけの量のチェックを依頼されたら僕は確実に激怒するか気を失う自信がある。先生は凄い。ありがとうございました。

あと古いパソコンのデータをやっと新しいパソコンに映した。つい写真やムービーを見てしまい、思わぬ時間をくった。でも改めて、写真っていいなと思った。学生時代とかは全然写真なんて撮ってなかったけど、やっぱり形に残る思い出も悪くないよな・・・。今もつい写真を撮るのを忘れることが多いんだけど、もうちょっと撮っていこうと思った。そのうちビデオカメラも欲しいな。写真より映像の方がやっぱ見てて楽しいしね。

さてしばらくは休みの日も大変だ。平日も大変で休日も大変。体調には気を付けよう。栄養と睡眠。

ただ早くも、インフル以来咳が止まらない・・・マスクが外せない・・・。

うーん、歳か。もっと鍛えねばな・・・。

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

GOOD4NOTHING『SWALLOWING ALiENS』(アルバム)

CDを買っているとたまに、「これはすごい!」と思うアルバムに出会うことがある。

「シングルで先に発表されていた曲が入ってます」レベルじゃなく、全体として良いアルバム。いかにもアルバムのために作りました、みたいな曲がなく全てがアルバムを象徴しているような、個が全体を活かしているような、そんなアルバム。

僕は最近GOOD4NOTHINGというバンドにはまっているが、彼らの『SWALLOWING ALiENS』というアルバムが、まーイイ!!タイトル通り、エイリアンさえも飲み込んでしまうほどの勢いがあるアルバムだ。他にも何枚もアルバムを出しているが、このアルバムはちょっと別格のような気がする。他のアルバムにもいい曲はあるし、もしかしたら一曲一曲で聞くと『SWALLOWING ALiENS』の曲よりもいい曲がたくさん入っているアルバムもあるかもしれないが、全体として見るとこれには勝てない気がする。そういう、何かイイアルバムに出会えるって、すげー楽しいと思う。

 

本当は全部載せられたらいいんだけど無理なので、『SWALLOWING ALiENS』の中から一曲だけ。

 

 

このイントロ超好き。プロモはBLINK 182のパクリっぽいけど、すげー楽しそうだからOK。これ以外の曲も最高。

アルバム『SWALLOWING ALiENS』、すげーおススメ!

 

Swallowing Aliens Music Swallowing Aliens

アーティスト:GOOD 4 NOTHING
販売元:Kick Rock MUSIC
発売日:2008/07/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月14日 (月)

仲間の彼女

昨日はフットサルの練習の後、仲間たちと飲みに行った。

最近は集まりが悪くてなかなか活動できていなかったけど、久しぶりの練習はやっぱり楽しかった。そもそも運動をすること自体が楽しいのに、最高の仲間と大好きなフットサルをやるんだから楽しくないわけがないんだよな。

ただやっぱり体はなまりきっていたようで、その日の夜から筋肉痛が始まっていた。今朝になったらさらに酷くなっていたから、たぶん明日の朝くらいまで、筋肉痛はどんどん酷くなっていくんだろう。もっと運動しなきゃな・・・。

 

飲み会は最初4人だったが、後から練習には来なかったメンバーが一人来て、その後にメンバーの一人が彼女を呼んだ。これが嬉しかったね。メンバーが彼女を連れてきてくれるっていうのがね。そういうのいつも嬉しい。メンバーの彼女同士が仲良くなったらもっといいね。最近は彼女持ちが増えてきたし、そういう輪も広げていきたいと思う。まぁ中には呼びたくないってやつもいるけど、そういうのは仕方ないな。なんせ俺らだからな。あんなところに彼女を連れてきたくないってのも、残念ながら理解はできてしまう(笑)

というわけで楽しくてまたちょっと飲み過ぎてしまった。記憶はほとんどあるが、寝る直前の記憶はない。起きたら今度はテーブルに飲みかけの味噌汁が出ていた。どうやら酔いを醒ますためにインスタントの味噌汁を作ったらしいが、飲みきらずに息絶えたようだ。しかも目覚ましを時計をセットするのを忘れたから、危うく遅刻するところだった。

やっぱ酒は定期的に飲んでおかないとダメだな。すぐに弱くなってしまう。弱いと、変な酔い方をしてしまう。そうすると何らかの失敗をする。まぁ毎日飲む気はまったくないけど、もうちょっと飲んでいきたいな。そしたら会社から早く出るモチベーションにもなるし。

よし、頑張って酒飲も。

あとROONEYS。何とかこれからも継続させる。

がんばって酒飲むってなんだ。

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月12日 (土)

久しぶりの記憶喪失

風邪がほぼ治ったので、昨日は吉祥寺に飲みに行った。

一件目は最近お気に入りの北口のお店。雪が降っていたからなのか、店が見つけにくいところにあるせいなのか、客は僕と友人の2人だけだった。店員さんの2人もめちゃくちゃ暇そうで、ビールを頼めばもうそれはすぐに出てきた。20時頃にもう一人が合流して、そこからまた1時間くらい飲んで、店を変えた。

2件目はハーモニカ横丁にある店に行った。狭い空間にこれでもか!と言わんばかりに席を詰め込んだような店だった。席に座ると女の店員が注文を取りに来た。もうすっかり酔っぱらっていた友人が、「何歳?」と聞いた。すると店員さんは「20歳です」と言った。ちなみに僕たちの予想は27歳だったから、その開きに驚き思わず「見えないな!」と失礼なことを言ってしまった。いや、かわいい店員さんだったんだけど、20歳には見えなかったんだよね・・・。うん、声をかけた友人が悪いことにしておこう。その後も友人はその店員さんに「大学生?」「どこ?成蹊?亜細亜?」としつこく質問をしてとびっきりの苦笑いをされていた。

もう僕はこのあたりからあまり記憶がない。一回トイレに行ったことや、会計が恐ろしく安かったことや、傘を忘れそうになったことなど、断片的には覚えているが、大体において記憶はどこかへ行ってしまった。

ただ、店を出た後のことはちょっと覚えている。2件目を後にし、ラーメンを食べようとか誰かがほざき、南口のラーメン屋へ行った。最近では珍しく食券で注文するタイプではないラーメン屋だった。僕は何を注文したか覚えていないが、気が付いたらラーメンが目の前にあったので食べた。はっきり言ってお腹がいっぱい過ぎてしんどかったけど、友人の「お前まさか残すのか?」の一声にピキっと来て、いったんトイレで吐いてから全部食った。もう意地。食料廃棄を減らしたい。頑張って食えばいいってもんじゃないが、それは関係なくもう意地。

ラーメン屋を後にし、駅で一人の友人と別れ、中央線のホームへ行った。ホームはめちゃくちゃ寒かった。酒をたらふく飲み、ラーメンまで食べた後なのに寒いと感じる気温ってどんなだよと思った。たぶん昨日の夜の気温は目ん玉飛び出るくらいに低かったに違いない。思わず自販機でコーンポタージュを買ってしまった。お腹いっぱいなのに。でも美味しかった。

電車に乗り、三鷹で友人と別れた。

ここで記憶が完全になくなっている。友人が電車から降りたのは覚えてる。でも、そこから武蔵境で降りた記憶もなければ、歩いて自宅まで帰った記憶もない。しかも今朝起きたときの状況もなんかおかしかった。記憶がなくなるほど酔っぱらって帰ったときにコンタクトをしたまま寝てたり着替えずに寝てることは何度もあったが、今回はコンタクトはちゃんと外していた。でも服については、下は部屋着のジャージになっていたが、上は着替えてなかった。電気はちゃんと消して寝たようだが、エアコンが付けっぱなしだった。そしてテーブルにはネクタイが置かれていた。

昨日はネクタイなんて付けてないし、出してもいない。ネクタイがテーブルに出ている意味が全く分からなかった。一体昨日の僕は、ネクタイを出して何をしようとしていたのか・・・。もしかして会社へでも行こうとしていたのか?あるいは酔っぱらいの雰囲気を醸し出すために頭に巻いてみたりしたのか?たしかにネクタイは、まるで着用後みたいにしわが寄っていた。巻いたのか・・・俺。

 

病み上がりは気を付けなさいって昔からお母さんに言われてたけど、こういう意味も含まれてたんすね。

病み上がりのお酒にご注意。

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月11日 (金)

尊敬と尊重

大学生の時に書いたブログの記事を見ていて、尊敬について新しいことを思った。

あの頃から変わらず僕には尊敬する人がいない。

当時の友人から言わせれば僕はまだ未熟者というわけだ。まぁ否定はしない。大体、別に熟したいわけではない。ずっと青いまま実を付けていられるならそれがいい。

 

そんな未熟者がまた尊敬について考えてみた。

今度は尊重との対比で考えてみたいと思う。

尊敬と尊重って、こういう話をするとよく出てくる。尊敬はしないけど、尊重はするという意見を聞いたこともあるし、この前テレビで、欧米には尊敬という考え方はなくてあるのは尊重だけだというようなことを言っていた気もする。(嘘かもしれない)

そこで僕はふと思ったのは、

 

尊敬は人間に張り付くもので、尊重は人間それ自体ではなくその人が発する何かに対して張り付くものだ

 

ということ。あくまで傾向としては、ということではあるが。

尊敬する人は?という質問が世の中にあるのはこのためなんだと思う。

たまに、「その考え方尊敬するわ~」とか言ってる人もいるけど、それも意識としては「そういう考え方をしているその人」に向いているような気がする。ただ考え方がポンとそこにあっても、別に尊敬はしないだろ。

それに対して尊重は、その時々の人の発する言葉であったり行動であったりに対して向けられる考え方だ。「あなたの意見を尊重します」という時に、尊重しているのは本当にその考え方だけであって、次のその人が発する意見まで尊重するかどうかは全くの別問題。ある意味尊重ってのは判断なんだ。そういう意味では尊敬も判断の一種ではある気がするが、その時々に行うものとそうでないものという違いがあるんだと思う。尊敬ってのは、一度するとなかなか剥がれない。更新手続き不要の免許みたいなところがあるからな。余程幻滅するようなことがない限り、一度始まった尊敬はなくならない。給料制度でいうと、成果主義と年功序列主義みたいなもんだ。

 

別に尊敬と尊重のどちらがいいって話がしたいわけじゃない。ただ、そういう違いがあるってことを認識しておきたかっただけだ。

もちろん共存できる考え方だと思う。

尊敬する人の意見を尊重しない場合もあるだろうし、軽蔑している相手の意見を尊重する場合もある。欧米人に尊敬という考え方があるのかないのかは知らないが、賢い日本人はどちらの概念も持っているのだ!

 

 

さて、尊敬する人がいない奴は未熟者だという意見についてだが、やっぱり僕はそんなことはどうでもいいと思う。尊敬する人、いなくて結構!なぜなら僕は尊重はできる人間だからだ。人の意見は聞くし、最近はむやみやたらに人の考えを否定しなくなった。だったら別に尊敬なんてなくても、僕はいい。尊敬する人がいる人は、それはそれでいい。

尊敬する人がいればその人を目標なりお手本なりにして、その人の考えを基本的には尊重することで生きていけるし、逆に尊敬する人がいなければその分色々な人の考え方を尊重しながら生きていけばいい。それを未熟と表現した方がいいなら、すればいいよ。全然問題じゃない。大歓迎。未熟万歳。よく考えたら、「“まだ”熟していない」って、素敵じゃないか。

 

【尊敬<そんけい>】

他人の人格・行為などをとうとびうやまうこと。そんきょう。「私の―する人」

~広辞苑より~

 

【尊重<そんちょう>】

①とうといものとして重んずること。「他人の意見を―する」「人権―」

②とうとく荘重であること。

~広辞苑より~

 

やっぱり広辞苑じゃ違いがよく分からないな。

まぁこの場合大事なのは解釈であって辞書的な意味じゃないからいいけど。

誰かに共感してもらうことも、あまり重要じゃない。

僕がどう考えて、どう行動につなげていくか。そしてその行動をまた自分でどう解釈して、どう自己満足にしていくか。

それが大事。

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

池井戸潤『オレたち花のバブル組』

を読んだ。

 

かなり面白かった。これはバブルの頃に大手銀行に入行した男たちの物語。どうやらシリーズの二作目のようだ。今回はとある融資先の経営状態を巡って、金融庁と対決する話だった。そこに、行内の不正や派閥争いなどが複雑に絡み合い、何ともスリリングな展開になっていた。これだけの話を考えられるって、すげーと思う。

しかもこの金融庁と直接対峙することになる半沢って男がかっこいいのなんのって。

 

「オレは基本的には性善説だ。だが、やられたら、倍返し―――」

 

~池井戸潤『オレたち花のバブル組』より~

 

これは半沢が行内の不正を問い詰めた時に言ったセリフ。意図的に誰かを貶め、自分の利益を確保しようとした人間を半沢は許さなかったというわけ。

別に自分から攻撃を仕掛けることはないし、おそらく出世欲がそれほどあるわけじゃない。自分から仕事を取りに行くわけでもない。でも、やらなければならないことはやるし、やるならとことんやる。そして、もしケンカを売られれば絶対に買う。泣き寝入りや見て見ぬふりはしない。自分も守るし、仲間も守る。

はーかっこいいね。

僕も見習わなきゃな。

 

オレたち花のバブル組 (文春文庫) Book オレたち花のバブル組 (文春文庫)

著者:池井戸 潤
販売元:文藝春秋
発売日:2010/12/03
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 

おススメ!

 

 

あ、もう一個言いたいことが・・・

僕が買った文庫版には帯がついてたんだけど、そこには池上彰の推薦が書いてあった。

 

池上彰氏賞賛

「優れたビジネス小説は、小説として秀でるだけでなく、業界を詳しく学ぶことができるもの。楽しみながら、金融業界を知りましょう」

 

池上彰の言葉なのか編集者の言葉なのか知らないが、人を馬鹿にするのはいい加減にした方がいいと思った。一瞬買う気が失せたほどだ。

でも帯に騙されちゃいけない。帯に書いてあることは実にくだらなくてクソみたいなことだけど、中身はいいから。

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 8日 (火)

インフルエンザの粘り

土曜日に熱が下がってから土日月と3日経ったけど、未だに調子が戻らない。咳が出て痰が絡む。

しかも会社に出たこの二日間、帰るとやや熱っぽい。今日も熱を計ってみたら37度近くになっていた。

インフルエンザは大学受験浪人の時に予防注射によってかかって以来だから分からなかったけど、こんなに粘るもんなんだな。

いや、おそらくインフルエンザウイルスはもういないんだろうけど、何だろう、ウイルスによって痛めつけられた体の損傷ってところか?その影響なのか、これは?それとも、インフルエンザは治ったけど風邪は治ってないってことか?

なんかよくわからないな。

 

そういえばよく分からないで思い出したけど、寝込んでる時に一度、意識的にウイルスを退治してみようと試みたことがあった。まぁただ寝てるだけなのもなんだから、もうちょっと意識的にウイルスと闘おうじゃないかと思ったわけ。

でも困ったことにね、一体体のどこに意識を持っていけばいいのか分からなかったんだよね。例えば半月板損傷なら膝だし、むち打ちなら首だし、痔なら肛門だが、インフルエンザはどこか分からなかった。

おそらくウイルスの侵入経路は口なんだろうけど、その後どこに落ち着いて体のどこを痛めつけているのかが、全然分からなかった。

薬にしても、一体どこからどうやってウイルスに到達するのか、一体どうやってウイルスに対抗しているのか、全然分からなかった。

だから結局僕は、イメージとしてはドラゴンボールの気を思い浮かべた。全身を変なオーラが纏うイメージだ。全身を燃やしてウイルスを退治するイメージだ。「はぁああああ!」と一人で言って、次の瞬間にはあまりのあほらしさに死のうと思った。

 

熱が出てるときでさえ正体がよく分からなかったインフルエンザウイルス。

治ったはずの今もまだ僕を地味に苦しめてやがる。

一体なんなんだこの野郎。

 

そういえば、僕がインフルエンザになって会社を休んでる間に僕に新しいニックネームが付いていて思わず笑った。

 

 

インフルケンタ。

 

 

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年2月 7日 (月)

BUMP OF CHICKEN『HAPPY』

ちょっと前に、「もうバンプは終わったな」と思ったことがあった。

実はこの『HAPPY』を初めて聞いたときもそう思った。

なんだこの曲?って。

 

でも、やっぱり何度も聞くうちにやっぱり良くなってきた。

ウォークマンに入れたんだけど、この曲を含む新しいアルバムの番が来ると僕の読書は途端に止まる。

聞き入ってしまうんだね。

英語の歌詞のパンクロックは、ノリだけを感じてバックミュージックにすることもできるけど、バンプは無理だ。どうしても歌詞に意識がいってしまうから。

それだけ魅力あるってことだね。

特にこの『HAPPY』。

 

 

「悲しみは消えるというなら 喜びだってそういうものだろう」

 

これ聞いたとき、なんかやられたって思った。そうだなって思った。別にだからなんだってことはないんだけど、あー言われた、って思った。

何ていうか、都合のいいところばかり見てちゃいけないなって気がした。それがバンプのメッセージだとは思わないが、何かそんな気がした。

例えば悲しみが消えるのを待っている間に、悲しみ以外にも薄れてるものがあるんだなって。

まぁ本当にだから何だってことなんだけどね。

 

話は大きく変わるけどさ、「今日も誰かの誕生日 ハッピー・バースデイ・ディア・誰かさん」って歌ってるCM、いいよね。

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2011年2月 6日 (日)

山下貴光『少年鉄人』

を読んだ。

 

『屋上ミサイル』『ヒーローごっこ』に続く3作品目。

小学6年生の少年少女の物語だった。地味な太一にガキ大将の和真、優等生の義之と千秋。彼らのクラスに関西弁の転校生、鉄人がやって来るところから話は始まる。ただのクラスメートだった彼らは鉄人を中心に友達となり、様々な問題に立ち向かっていく。

鉄人の「世界を変える」の言葉に巻き込まれるように。

 

とても面白かった。相変わらず登場人物が爽快で気持ちがいいし、ユーモアも豊富だ。ラストはさすがにやり過ぎだろと思ったが、たぶん作者はそのやり過ぎも自覚していてやっているんだろうなと思えて、それもまたよかった。

 

これまでの作品でもそうだったけど、山下貴光の小説には「なるほどねぇ」と思えることがたくさん出てくる。それもとても面白い。

例えばこれ。

 

(前略)

「強さというものは」仙人が話をつづける。いろいろなものを見てきたのだろう小さな瞳が、こちらを見つけていた。「生まれた時から、みんな同じ量だけ持っている。それが雄々しくもなり、下品にも変わる」

 嘘だ、と叫びたかった。どう考えても鉄人や和真、それから義之の強さが、自分と同じには思えなかった。千秋にしても、ぼくよりも強い気がする。

「だが、な」仙人が声の調子を落とした。「強さは奪われ、なくしていくものなんだ。何かを諦めるたびに、何かから逃げるたびに、強さは失われる」

(中略)

「強さとは身につけるものではなく、守るものだ」

 

~山下貴光『少年鉄人』より~

 

なるほどな、と思った。強さは身につけるものではなく、守るもの。何となく納得感があった。そうすると、よく「強くなった」とか言うことがあるけど、それは「強さを取り戻した」ってことなんだな。うん、強さってそういうもののような気がする。強さなんて付け足していけるものであっていいはずがないよな。そんなことができたらこの世はピッコロ大魔王の思うがままだよ。

 

あともう一個。これはラストの方の一幕。

 

「友達の友達は、友達」そこではじめて喧嘩屋さんが、忍者さんのほうに視線をやった。「あなたの思考はとてもシンプルだ」

「悪いのかよ」

「シンプルさの利点は壊れにくいことです。友情を語るには一番いい」

 

~山下貴光『少年鉄人』より~

 

これも「はぁ~、なるほどねぇ~」と思った。シンプルは壊れにくい。じゃあこの複雑になり過ぎたこの社会ほど脆いものはないな。危ない危ない。僕はなるべくシンプルに生きて、死ぬまで生き抜こうと思う。

 

 

さて『少年鉄人』。愉快な少年たちと愉快な不良たち、たこ焼き屋に弁当にゴリラに幽霊が出てくる楽しい小説だ。

それなりにお勧め。

 

 少年鉄人 少年鉄人
販売元:セブンネットショッピング(旧セブンアンドワイ)
セブンネットショッピング(旧セブンアンドワイ)で詳細を確認する

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月 5日 (土)

インフルエンザかかりました

今週はずっと、どうも体調がよくなかった。月曜日は午前中から寒気がしていたし体がだるかった。でも日曜日に多少ビールを飲んでいたから、そのせいで体調が悪いんだと思っていた。実際その日は、夜になると体調は回復していた。

翌日の火曜日は、逆に夜までは体調に異変はなかった。ところが19時くらいから急に咳が出始め、寒気も感じ始めた。さすがに「これは風邪だな」とは思った。しかもよりによってその日は飲み会だった。一応僕が設定したものだったし、それを楽しみにしてくれている人もいたし、それに僕は翌日は有給休暇を取得していたから、飲み会を欠席しようとは思わなかった。

予定通り20時に会社を出て飲みに出かけた。飲み会の最中は特に咳も出なかったはずだし、寒気を感じることもなかったと思う。家に帰ってからも、特にだるさなどを感じることはなかった。風邪のことはすっかり忘れてしまった。

そして水曜日だ。朝からどうにも体がだるかった。寝ていても分かる全身の関節の痛み。軽い頭痛。もう体全体がだるかった。

しかしまだ、ただの風邪だと思っていた。風邪に前日のアルコールの影響が合わさってだるいんだろうと。だから予定通りに出かけようとしていた。

ところが何だかんだでうだうだしていると、体はますますだるくなっていった。節々の痛みはどんどん重くなり、頭はぼーっとしてきた。結局出かけることはあきらめて、とりあえず昼食と夕食を買いにコンビニにだけ出かけて寝ていることにした。

夕方くらいになると体調は決定的に悪くなっていた。もう発熱を疑う余地はなかった。しかし正確な体温を確かめる術はない。うちには体温計がないからだ。でも体温計がなければ体温が分からないなんて馬鹿な話があるわけがなく、僕は発熱を確信していた。だって節々痛いんだもの!だから夕食を食べて常備薬の風邪薬を飲んだ後は、じっと寝ていた。熱のせいでうまく寝れなかったが、翌日は会社に行かなければならなかった。ただでさえ大事な仕事がある日だったし、有給休暇取得日の翌日だったし。だから僕はもう、必死で寝た。

うんうん唸りながら何とか眠りにつき、朝目が覚めた。はっきりいって全身の痛み、つまりは熱っぽさは取れていなかったが、頭はだいぶすっきりしているように思えた。これは後から思えば“朝だから”だったのだが、僕は一度は会社に行こうと思った。そしてそう思って体を起こしてみると、すぐさま僕は「あぁダメだ」と思った。起きれるには起きれるが、これで働けるとは思わなかった。僕はすぐさまひ弱な僕を諦めて改めて布団に入って震えた。一度布団から出ると、寒さが止まらないからたまらなかった。目覚ましを、誰かが出社しているであろう8時50分にセットして眠りについた。

そこから寝たかどうかは分からない。ただ予定通りに8時50分に再び起き、会社に電話をし、欠勤する旨伝えた。どうやら有給休暇中にすでに僕のせいで迷惑をかけていた部分があったようで、ただでさえ申し訳なかった上にその日も休まなければならず、もう僕はどうしようかと思い、病院に行こうと思った。

普段は風邪で病院には行かない。でもいつもとは違う感じはもっていたし、会社への申し訳もたたなかったからだ。熱が二日に渡る風邪なんて、滅多にない。情けないことにここで初めて僕は、可能性としてのインフルエンザに思い至る。どこか、インフルエンザなんて僕の知らないところで勝手に流行って勝手に死んでいくものだと思ってた。だから会社で予防注射が受けられると知っても受けようとは微塵も思わなかったし、発熱に気づいた時もその可能性を考えもしなかった。馬鹿だ。何の根拠もなくやればできると思ってる中学生みたいだ。

その後、その日に絶対やらなければならなかった仕事をお願いをするメールを打ち、インターネットで病院を調べた。僕が知る限り一番近くにあった病院がよりによって定休日で、他に病院が思い当らなかったから探さなければならなかった。

するとわりと近くにあって助かった。自転車で7分ほど走り病院につくと、幸運なことにそこに待っている患者は僕を覗いて3人しかいなかった。病院は混んでいる所、というイメージがあったからうれしかった。

受付で保険証を出し、問診票と体温計を受けとって椅子に座った。体温を測りながら問診票を記入した。体温は38.7度だった。「げっ、朝のこの状態でこの体温かよ」と思った。一体昨夜は何度まで上がってたんだよ馬鹿野郎、と思った。問診票と体温計を受け付けに提出し、椅子に戻って待った。

他の患者さんはお年寄りばかりだった。マスクを付けているのは僕一人だった。病院とは不思議なところだ。みんな病気を治しに来ているのに、もしかしたら僕から病気をもらってしまうかもしれないのだから。「みんなマスクした方がいいよ」とは、だからといって言えなかった。看護士さんもお医者さんも、大変なリスクを背負って仕事してるんだな。

やがて診察室へ通された。「上杉さん、診察室2番へどうぞ~。急いで~」という馴れ馴れしい呼び出しだった。診察室へ入ると、ピンク色のナース服に紺色のカーディガンを羽織り、四角い黒淵のメガネをかけた看護士がいた。鋭い目が僕を威圧するように睨んでいた(ように思えた)。推定年齢55歳。僕は彼女を鬼婦長と名づけることにした。

医師の前の椅子に座り何度か質問に答えると、すぐにインフルエンザの検査をすることになった。鬼婦長が、「どうぞこちらへ」と言ってドアを開けた。「どこに行くんですか?」と言うと「ちょっと鬼が島まで」と言われそうだったので黙って部屋を出た。連れて行かれたのは鬼が島ではなく隣の部屋。ベッドが3つほど並べられており、それぞれがカーテンで仕切られていた。鬼婦長は一番奥のベッドへ行くよう僕に指示し、「おたくはもういいから出て」と言った。すると鬼婦長が指差していたカーテンの向こうから、一人の少年が現れた。高校生くらいだったろうか。彼は一言、はい、と言って部屋を出た。「おい、どこ食われた!?少年!」と言いたかったが言えなかった。僕も一応病人だ。メンタルが弱っていたのだ。鬼はこうやって弱った獲物を食うのだろうか。

僕は彼がさっきまでいたベッドに腰掛けた。僕の脇に立った鬼婦長の手には棍棒ではなく、鋭利な半透明の物体が握られていた。「鼻水出る?」と鬼婦長が言い、「あまり出ません」と僕が答えた。「じゃあ、マスクをしたままどちらかの鼻から鼻水を出してみて。マスクにつかないようにね」と、さも誰でもやったことがある課題を与えるような言い方をしてきたので、僕は口答えも質問もせずにトライした。右の穴からは出ず、左でやってみたら案外いい感じで鼻水が出た。すると鬼婦長は「とらえた!」と言ったか言わなかったかは覚えていないが、僕のマスクを外して僕の左の鼻の穴に手に持っていた凶器を差し込んだ。痛かった。思わず顔をしかめてしまった。

鬼婦長はその鋭利な凶器を抜くと、ちょっと待ってて、と言って部屋を出て行った。僕は左の穴からちょっとだけ飛び出した鼻水を、近くにあったボックスティッシュを拝借してふき取り、ごみ箱は見当たらなかったのでポケットに突っ込んだ。下手にごみ箱を要求して鬼に食われるよりは百倍マシという判断だった。

10分後、再び診察室に呼ばれた。僕は急いで診察室へ向かった。部屋に入って椅子に座るなり、「陽性だね。A型」と言われた。「A型は新型ですか?」と聞こうと思ったが、インフルエンザと診断されたのが思ったよりもショックで何も聞けなかった。会社に連絡してだとか、熱が下がっても二日間は外出禁止だとか、周りに配慮してだとか、そういう説明だけを聞いて診察室を出た。

受付で診察代を払う時に看護士からまた「周りに配慮してくださいね」と言われたので思わず謝った。病院に来てすみません。

帰りに薬局で処方されたタミフルと解熱剤を買い、コンビニで食料と水分をまとめ買いし、アパートに入る前にその日会ったすべての人に「ウイルスまき散らしてすみません」とまとめて謝った。

 

それから解熱剤を飲んで熱が下がったり、解熱剤が切れて熱が上がったりを繰り返して、発症から4日目の今日、やっと解熱剤なしで36度台の体温をキープできるまで回復した。そして調子に乗ってこんな長文を書いてしまった。まだ咳は出るし喉は痛いというのに・・・。

どうせ明日までは外出禁止だ。しかし食料が切れた。どうやらまた、「生きててすみません」と言いながらコンビニに行くしかなさそうだ。

 

インフルエンザ。意外としぶといから注意。

お大事に、これからかかる人。

 

 

ではまた。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年1月 | トップページ | 2011年3月 »