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2011年7月13日 (水)

バイバイマネー

この前、財布を家に忘れて会社に行ってしまったことがあった。

でも僕は、何も困らなかった。

バスはPASMOにチャージされている電子マネーを使って乗り、電車は定期券を使って乗った。昼食は社員証のEdyにチャージされている電子マネーを使って社員食堂で取れば問題なかった。

現代においては別になんてことのない、普通の生活だ。

その証拠に、この段階まで僕は財布を家に忘れたことに気づいていなかった。

財布を忘れたことに気づいたのは会社の帰り。

昼休みに本を読み終えたから新しい本を買おうと本屋へ行ったときだった。

前から狙っていた『スリーピング・ブッダ』というハードカバーの小説を手に、レジへ行ったときだった。

本来なら大ピンチだ。財布を忘れたのでやっぱいいです、とか格好悪いセリフを吐いてレジを後にしなければいけない事態のはずだった。

しかしその本屋はPASMOでも支払いが可能だった。僕は記憶を辿って、チャージ金額がまだ十分だったことを確認し、何もなかったかのように「PASMOで」といって、シャラーンと電子マネーで支払ったのだ。

 

直後、僕は何だか気持ち悪さを覚えた。

財布を忘れたのに、それにも気づかず自然と“お金”を使って生活していたことに。

僕の意識の中で、お金は財布にあるもの。でも使っていた“お金”は、財布には入っていないお金だった。

もう僕には、あまりお金を使ってバスに乗ったり電車に乗ったりご飯を食べているという感覚がないのかもしれない、と思った。

27歳の僕でそうなのだから、これから育っていく子供たちはもっとこの傾向は強くなるはずだ。

きっとそのうち、田舎に旅行に行ったときにでも「ねぇ、何で物を買うのにお金を払わなきゃいけないの?」とか言い出す都会っ子が出てくるかもしれない。

目に見えないお金の恐怖だ。

 

 

ではまた。

 

 

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